Table Talk

Vol.6
2019.07.25
テーブルレシピスタッフが日々感じている生活や仕事のこと、
子育てのことなどをテーブルを囲んであれこれ
おしゃべりしている感覚で綴っていきます。

想いを伝える一枚の布

森川のつぶやき
もうかれこれ5年近く前のことです。
病気療養のため一日中、家に一人でいる母のために用意した一枚のティーマットのお話です。
毎日の生活の中で
皆さんは、今日の朝食を誰と食べましたか?
家族と一緒に食べる、朝は誰よりも早く起きて一人で食べる、みんなが出かけた後にゆっくりと味わう
朝食の時間は皆それぞれだと思います。

私の家族は、どうだったのかな。。。
朝一番に出勤する父がコーヒーを入れて、コーヒーが入った頃に母が起きてきて朝食のパンを用意する。
そして両親が食べ終わったところに、私が起きて朝食を食べる。
そんな光景が当たり前だったように感じます。
スッキリとしたテーブルが心地よかった頃は
その頃のうちのダイニングは、テーブルが新しくスッキリとしているのが
心地よかったです。

その後、母が発病し、病気の影響で食事にも制限が出て、自分で食べるものを用意できなくなると
これまでとは逆に、私が母の食事を用意して、出勤をする日々がはじまりました。
朝もゆっくりと起きてくるようになったので
「おはよう」「いただきます」「行ってきます」の挨拶もなく出かける毎日。
すっきりとしたテーブルの上に置かれたお茶碗とお箸がなんとも寂しく感じたのを覚えています。
一枚の布を置いてみると
そんな毎日を送りながら、ふと思いついてティーマットを購入してみました。
食が細くなってしまった母の食事には丁度良い大きさでした。

朝、出かける前に「いただきます」の思いを込めて、ティーマットの上にお茶碗とお箸を用意します。
それまでなんとも言えない寂しい気持ちになっていたのが、
一枚の布を置くことでなんとなく暖かく優しい気持ちになったように思いました。
ちょっとしたことで気持ちが変わる
わたしの場合は、母の看病をしている時の話でした。
仕事や用事で家族を家に残して出かける時、
一人で食事をさせてしまう時、皆さんはどうされていますか?

殺風景なテーブルで一人で食事をしてる姿を想像して寂しい気持ちになったり、
ちゃんと食べてくれたかなぁとふと気になったりしたことはありませんか?
そんな時、一枚の布を用意することで
「いただきます」「召し上がれ」の気持ちが伝えられるような気がします。
いつも誰かのために
家族のために食事を準備する。テーブルの上に食べるための食器を並べる。

いつも当たり前にしていることを改めて考え直してみると
いっしょにいるときは、そこには会話があります。
「お皿を運んで」「お箸を並べて」何気なく交わす会話ができないときは

一枚の布にそんな会話や「いただきます」「召し上がれ」の思いを込めて準備してみませんか?
一緒に食事ができなくても、「いただきます」の声が聞こえてくるような気がします。
Other Contents
その他のコンテンツ